NHK
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2025年1月24日 4時09分

去年10月、東京の伊豆大島の海岸で人の骨が見つかり、鑑定の結果、行方がわからなくなっていた静岡県内に住む30代の女性と確認されました。警視庁は島内に住む40代の交際相手が遺体の遺棄などに関わった疑いがあるとして逮捕し、詳しいいきさつを調べています。

逮捕されたのは、東京・大島町の自営業、柳瀬宗達容疑者（45）です。

去年10月、伊豆大島の海岸で人の骨の一部が見つかり、DNA型鑑定の結果、静岡県下田市に住むアルバイト従業員、高瀬静香さん（37）と確認されました。

高瀬さんは下田市内の飲食店で働いていましたが、去年9月に「知人と旅行に行く」と言い残したあと行方がわからなくなり、警視庁は、島に向かう船の乗船記録から伊豆大島を訪れたあと、事件に巻き込まれたとみて、捜査を進めていました。

そして、22日から交際相手だった柳瀬容疑者の自宅や畑のそばにある倉庫を捜索するなどした結果、遺体を損壊し、海岸で遺棄した疑いがあることがわかったということです。

調べに対し「間違いありません」と容疑を認めているということです。

高瀬さんは観光地で住み込みで働く「リゾートバイト」として各地を訪れ、以前、大島町の飲食店でも働いていたということです。

警視庁は交際をめぐるトラブルがあったとみて調べるとともに、今後、高瀬さんが死亡したいきさつについても解明を進めることにしています。

被害者の高瀬さん リゾートバイトに応募 飲食店で働く
知人などによりますと、高瀬静香さんは北海道出身で、リゾートバイトに応募して、2019年8月から2020年春ごろまでと、2021年ごろの2回にわたって伊豆大島にある飲食店で働いていました。

ほかにも小笠原諸島や北海道の利尻島でも働いていたということです。

その後、去年8月上旬からは静岡県下田市にある飲食店で働き始めました。

店長によりますと、3か月ほど働く予定でしたが、去年9月10日ごろに、「沖縄に旅行に行くので、1週間休みがほしい」と言って職場の寮を出たあと、連絡が取れなくなったということです。

およそ1か月後に、高瀬さんの知人から所在確認を求める連絡が来て、行方不明になっていることがわかったということで、店長は「寮に荷物が残っていたのに、LINEでメッセージを送っても既読にならず、事故に遭ったのかと心配していた。高瀬さんは、仕事に一生懸命でとても明るかったので、まさかこんなことになるなんてという思いが強い」と話していました。

伊豆大島の海岸で骨の一部が見つかったのは去年10月下旬で、DNA型鑑定を行った結果、今月になって、高瀬さんと確認されたということです。

飲食店経営者「高瀬さんは海が好きだった」
伊豆大島にある飲食店の経営者は高瀬さんは2019年から2021年ごろまで働いていたと言い「お客さんを盛り上げるのが上手で、海が好きだったので、休みの日にはシュノーケリングを楽しんでいました。行方不明になったと聞いてどうしたんだろうと心配していました」と話していました。

飲食店の男性客は「客とも仲よくしてくれて、元気で陽気なおもしろい子という印象です。行方不明になったと聞いてびっくりしています」と話していました。

容疑者の知人「男女間トラブルがあったと聞いている」
容疑者の知人で、伊豆大島に住む40代の男性は「明るくあいさつしてくれる人ですが、自宅が警察の捜索を受けているのを見て、何があったのかなと思いました。容疑者と高瀬さんは、高瀬さんが働いていたラウンジで出会ったあと、男女間のトラブルがあったと聞いています」と話していました。

容疑者がよく訪れていたという飲食店の店主は「1か月に数回程度店を訪れ、焼酎やハイボールを飲んでいた。明るくみんなから好かれる人で、島外からの観光客ともすぐに仲よくなっていた。友人だけでなく、ラウンジで働いている女性と訪れるときもあった」と話していました。